不動産売却における分筆について!メリットや方法も解説

不動産売却における分筆について!メリットや方法も解説

「所有している土地が広すぎてなかなか買い手がつかない」、「敷地の一部だけを売却して現金化したい」といったお悩みをお持ちではありませんか。
「分筆」を効果的に活用すれば、成約率や資産価値を大きく高めることが可能です。
本記事では、分筆の仕組みや登記の基礎知識をはじめ、売却時に知っておくべきメリット・デメリット、実際の手続き手順について解説いたします。
少しでも有利な条件で不動産売却を進めたい方や、土地の最適な手放し方を模索されている方は、ぜひご参考になさってくださいね。

分筆とは

分筆とは

不動産を売却する際、「分筆」の基本的な意味や仕組みを正しく理解しておくことが重要です。
まずは、分筆の定義や登記の仕組みについて解説していきます。

分筆の定義と地番の仕組み

分筆とは、登記簿上で1つの土地を複数に分け、それぞれを独立した不動産として登録し直す手続きのことです。
たとえ、現地に塀や柵を立てて見た目を仕切ったとしても、分筆の登記をしない限り、法律上は「1つの土地」のままです。
そのため、その一部だけを売ったり、ローンを組むための抵当権を設定したりすることはできません。
それぞれの土地には、住所と別に「地番」という番号が付けられており、法務局が土地を特定し、記録を管理するための大切な情報です。
分筆をおこなうと、元の地番を残す土地と、新しく枝番が付く土地に分かれます。

登記簿の書き換えと法的事例

分筆が終わると、土地の広さや種類が記載された「表題部」が更新され、元の土地の面積が減り、新しく分けた土地の記録が追加されます。
新しい記録には「〇番から分筆」と明記されるため、どの土地から分かれたかがわかりやすく、将来の売却や相続でも履歴を確認しやすくなります。
一方で、所有者や抵当権が記載される「権利部」は注意が必要で、元の土地に所有権や担保が付いていた場合は、分筆後のすべての土地に引き継がれる仕組みです。
つまり、住宅ローンの担保になっている土地を分けると、新しい土地にも同じ担保が残るため、一部だけの売却に制限がかかることがあります。
そのため、分筆前に銀行などの金融機関へ抵当権の分割または一部抹消について相談し、手続きの流れを確認しておくことが大切です。

売却時に分筆が必要なケース

売却では、広い敷地の一部だけを手放したい場合や、共有地を用途ごとに分けたい場合など、分筆が必要になる場面が多くあります。
たとえば、自宅の庭先だけを売りたい場合は、そのままでは登記に反映できないため、売りたい部分を独立した土地として分けるために分筆する必要があります。
また、数百坪ある土地を不動産会社へ売却し、後に複数の住宅用地として販売する場合は、買い手が選びやすい広さに区画を整える計画が重要です。
さらに、宅地と畑が混在している土地では農地法に基づく農地転用の手続きも関わるため、順序に注意しながら進める必要があります。
宅地と農地を適切に分け、売却しやすい形に整えておくことが、資産を有効に活用するポイントとなります。

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分筆をおこなうメリット・デメリット

分筆をおこなうメリット・デメリット

前章では、分筆の基礎知識について触れましたが、実際に分筆をおこなうことにはメリットとデメリットがあります。
ここでは、分筆におけるメリット・デメリットについて解説いたします。

資産価値向上などのメリット

分筆をおこなうメリットは、広い土地を「買いやすい広さ」に分けることで購入検討者を増やし、売却のチャンスを広げられる点です。
たとえば、80坪の土地をそのまま売ろうとすると総額が高くなりますが、40坪ずつに分ければ、ファミリー世帯でも検討しやすくなるでしょう。
また、自宅の建物部分と、庭や駐車場のスペースを分けておくのも1つの方法です。
生活に必要な場所は残しつつ、余った部分だけを売却して現金化するなど、柔軟な使い方ができるようになります。
相続人が複数いる場合でも、あらかじめ土地を分けて持ち分を整理しておけば、将来どう分けるかイメージしやすくなり、相続トラブルを減らす効果も期待できるのです。

費用や期間などのデメリット

その一方で、分筆には測量や登記のための費用がかかり、専門家への報酬も含めると数十万円単位の出費になることが一般的です。
たとえば、隣地との境界を確認する「確定測量」をおこない、そのうえで2区画に分ける場合、測量費だけで30万~50万円ほどかかり、登記申請の費用も必要になります。
また、境界の確認に時間がかかったり、近隣の方との日程調整が難航したりすると、完了までに数か月かかることも珍しくありません。
その間は売却手続きが進行しない点も、あらかじめ考慮しておくべきポイントとなります。

税金や使い勝手での総合判断

分筆自体に税金はかかりませんが、分け方によっては、固定資産税や都市計画税が変わる可能性があるため、注意が必要です。
たとえば、一部を駐車場として貸し出し「事業用資産」扱いとなると、評価額の変動により税額が増減することがあります。
また、将来の売却を考える場合は、分筆後の広さや形状、道路との接し方によって売却価格がどう変わりそうかを事前に試算しておくと、売却の判断がしやすくなるでしょう。
相続対策として分筆する場合も、分け方によって相続税評価額や遺産分割のしやすさが変わります。
そのため、税理士や不動産の専門家に相談しながら進めると安心です。

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分筆手続きの流れと専門家への依頼方法

分筆手続きの流れと専門家への依頼方法

ここまで、メリットや判断基準を解説しましたが、実際に進める際の手順や依頼先もおさえておきましょう。
最後に、分筆手続きの流れと依頼方法について解説していきます。

調査から登記完了までの流れ

分筆をおこなう際は、いきなり測量をするのではなく、まずは現在の登記内容や古い地図などを確認し、現状と記録にズレがないか調査することから始まります。
次に、土地家屋調査士が現地へ行き、境界の杭やブロック塀、道路との位置関係を確認しながら測量し、図面上でどう分けるかを検討します。
その後、隣地の所有者に立ち会ってもらい境界を確認し、双方が合意できたら分筆後の面積や形を確定させるのです。
最後に、確定した内容をもとに土地家屋調査士が書類を作成して法務局へ申請し、無事に受理されると手続きは完了します。

費用相場と見積もり

分筆の費用は土地の広さや形、境界の数、近隣の人数などで変わりますが、一般的な住宅地を2つに分ける場合でも数十万円かかることが多いです。
見積もりには、現地調査や測量費、境界杭の設置費、図面や申請書類の作成報酬、登録免許税などが含まれます。
依頼前には、基本料金の範囲や立会い回数の増加、トラブル対応による追加費用の有無を確認しておきましょう。
専門家へ依頼する際は、金額だけでなく、説明のわかりやすさや進行スケジュール、実績なども踏まえて判断することが大切です。

境界立会いなどのトラブル対策

分筆の手続きで重要なのが近隣との境界確認で、意見が食い違うと手続きが長引くことがあります。
とくに、古い住宅地では、「昔からここまでが自分の土地だと思っていた」という認識の違いが生じやすく、感情的なトラブルに発展するケースも見られます。
そのため、立会いでは、土地家屋調査士が公的資料や過去の図面を使って丁寧に説明し、双方が納得できる根拠を示しながら進めることが大切です。
また、分筆後のトラブル防止のために境界杭をわかりやすい位置に設置し、図面や写真を残しておくと安心です。

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まとめ

分筆とは、登記簿上の1つの土地を複数に分けて独立させる手続きであり、広い敷地の一部だけを売却したい場合などに欠かせない仕組みです。
土地を適切な広さに分けて売却しやすくなる一方で、測量や登記に数十万円の費用と一定の期間が必要な点には、注意しましょう。
手続きは土地家屋調査士に依頼しますが、近隣との境界確認を慎重に進めることが、トラブルを防ぐための重要なポイントとなります。

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