不動産売却後の住民税はいくら?計算方法や納付時期も解説

不動産の売却手続きを進めるなかで、翌年に請求される住民税が一体いくらになるのか不安に感じてお困りではありませんか。
不動産売却に関わる税金の仕組みは複雑でわかりにくく、事前の確認を怠ると想定外の高額な支払いに後から慌ててしまうケースも決して少なくありません。
本記事では、不動産売却時に発生する住民税の基本的な仕組みをはじめ、申告や納税をおこなうタイミングから具体的な計算方法まで初心者にも解説します。
これから大切な不動産の売却を検討している方や、最終的に手元に残る資金を把握しておきたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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不動産売却にかかる住民税とは?

不動産を売却した際にかかる税金には、主に住民税と所得税があります。
まずは、不動産売却で発生する住民税の基本的な仕組みについて、解説していきます。
住民税と所得税の違い
住民税は、お住まいの都道府県や市区町村へ納める地方税です。
教育や福祉、消防、ごみ処理など、地域の暮らしを支える費用に使われています。
一方で、所得税は個人の所得に応じて国へ納める国税で、所得が増えるほど税率も高くなる仕組みです。
住民税の所得割は原則10%で、市区町村民税6%と都道府県民税4%に分かれます。
また、住民税は前年の所得をもとに翌年課税されるため、所得税とは納付時期が異なります。
売却で利益が出た場合も、納税通知が届くのは翌年になる点を把握しておきましょう。
譲渡所得と課税の条件
不動産売却で住民税の対象となるのは、売却代金そのものではありません。
売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いた、譲渡所得と呼ばれる利益に課税されます。
取得費には、購入代金や購入時の諸費用、譲渡費用には仲介手数料や印紙代などが含まれます。
計算して利益が残る場合は課税対象となり、売却した翌年の住民税に反映される流れです。
反対に、利益が出ない場合は、原則として譲渡所得に対する住民税はかかりません。
なお、譲渡所得は給与所得などと分ける申告分離課税で計算され、確定申告後に市区町村へ情報が共有されます。
非課税と軽減措置の例
売却益が出ても、一定の特例を使える場合は課税される所得を抑えられます。
代表例が、マイホーム売却時の3,000万円特別控除で、要件を満たすと譲渡所得から大きく差し引けます。
控除後の譲渡所得が0円になれば、住民税の課税対象も生じません。
また、売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えるマイホームは、軽減税率を使える場合があります。
共有名義や家屋と敷地の名義が異なる場合でも、居住状況や親族関係により適用できるケースがあります。
ただし、特例は自動では反映されないため、居住歴や所有期間を確認し、必要書類を添えて申告しましょう。
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申告手続きと納税の時期はいつ?

前章では、住民税の基本的な仕組みについて述べましたが、実際にいつ、どうやって手続きするのか気になりますよね。
ここでは、確定申告から納税までのスケジュールや、手続き方法について解説します。
申告から納税までの流れ
不動産を売却して譲渡所得が発生した場合は、売却した年の翌年に確定申告をおこないます。
申告期間は、原則として2月16日~3月15日までで、提出先は住所地を管轄する税務署です。
準備する書類には、確定申告書や譲渡所得の内訳書、売買契約書の写し、領収書などがあります。
また、特例を利用する場合は、住民票の除票など、要件を確認できる書類も必要になるでしょう。
さらに、電子申告を使う際も、添付書類の提出方法や保管方法を事前に確認しておくと安心です。
申告内容は、税務署から市区町村へ共有され、翌年5月~6月ごろに住民税額が通知されます。
普通徴収と特別徴収
住民税の納め方には、自分で納付書を使って支払う普通徴収と、給与から天引きされる特別徴収があります。
普通徴収は決められた月に自分で納付し、特別徴収は勤務先が毎月の給与から差し引いて納める方法です。
また、不動産売却分の住民税は、確定申告書の第二表で徴収方法を選べる場合があります。
「自分で納付」を選ぶと普通徴収となり、「給与から差引き」を選ぶと給与分に上乗せされます。
なお、記入漏れや変更希望があるときは、早めに自治体へ確認しておくと良いでしょう。
実際に税額が増えるのは翌年6月以降のため、売却代金の一部を納税資金として残しておくことが大切です。
申告漏れ等のペナルティ
申告期限や納期限を過ぎると、加算税や延滞金が発生するおそれがあります。
期限内に申告しなかった場合は無申告加算税、本来より少ない税額で申告した場合は過少申告加算税の対象です。
また、住民税の納付が遅れると、納期限の翌日から遅れた日数に応じて延滞金も加算されます。
そのため、余計な負担を避けるには、売却した年のうちに契約書や領収書を整理しておくことが大切です。
年明けに取得費や控除の有無を確認できれば、申告書の作成も落ち着いて進められるでしょう。
納付書が届いたら、各納期限をカレンダーなどに記入し、支払い忘れを防ぎましょう。
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売却後の住民税の計算方法

ここまで、住民税の基礎知識や納税のタイミングを解説しましたが、実際にいくら払うのかもおさえておきましょう。
最後に、不動産売却にかかる住民税の計算方法と、具体的な計算例について解説していきます。
譲渡所得から税額を算出
住民税を試算するときは、まず課税譲渡所得金額を求めます。
基本の流れは、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引き、さらに特別控除などを引く方法です。
取得費には購入代金や購入時の仲介手数料、登記費用などが含まれます。
また、建物は年数の経過で価値が下がるため、減価償却費相当額を差し引いて計算する点に注意が必要です。
購入時の金額がわからない場合は、売却価格の5%を概算取得費として使えるケースもあります。
譲渡費用は、売却時の仲介手数料や印紙代、測量費など、売却に直接かかった費用です。
最後に残った金額へ住民税率を掛けると、納税額の目安をつかめます。
長期譲渡と短期譲渡の差
譲渡所得にかかる住民税率は、所有期間によって長期譲渡と短期譲渡に分かれます。
判定は売却日ではなく、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかが基準です。
5年を超える場合は長期譲渡となり、住民税率は5%で、5年以下の場合は短期譲渡となり、住民税率は9%で計算されます。
たとえば、2019年4月に購入した物件を2024年3月に売却した場合、2024年1月1日時点では5年以下です。
このケースは短期譲渡にあたるため、住民税率は9%になります。
同じ物件でも売却時期で税率が変わるため、取得日と売却予定日を事前に確認しておきましょう。
自分でできる計算手順
税額の目安を知りたいときは、売却価格、取得費、譲渡費用、控除額を書き出しましょう。
例として、売却価格5,000万円、取得費3,000万円、譲渡費用200万円で考えます。
この場合の譲渡所得は、5000万円から3000万円と200万円を差し引いた1,800万円です。
3,000万円特別控除を使えれば課税対象は0円となり、住民税はかかりません。
控除を使えない場合は、1800万円に所有期間に応じた税率を掛け、長期譲渡なら5%で90万円、短期譲渡なら9%で162万円が住民税の目安です。
ただし、減価償却や特例要件で結果は変わるため、正確な金額は資料をそろえて確認しましょう。
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まとめ
不動産売却で譲渡所得が出た場合、住民税は翌年に納付しますが、特別控除などの特例を使えば税額を抑えられる可能性があります。
譲渡所得が発生した翌年には税務署へ確定申告が必要であり、申告や納税の期限を過ぎるとペナルティが科されるため、早めに書類を準備しましょう。
税額の目安は、売却価格から経費や控除を差し引いた利益に、所有期間が5年を超えるかどうかで異なる税率を掛けて計算できます。
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